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2009年 04月 08日

palazzo dei notai (公証人の館)

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マッジョーレ広場に面して建つポデスタ宮殿の地上階のここに、ボローニャの人々は腰を下ろして寛ぐのが好きだ。石段に腰を下ろすのも良いが、ちょっと奮発してカフェのテーブル席につくのもたまには良い。奮発して、と言うのには理由がある。何しろ一等地にあるカフェのテーブルについて頂くカップチーノは格別な味がするような気がするものの、一瞬聞き間違えたかと思うような不親切な値段がついているからだ。それでいて一度この席に座る喜びを味わってしまうと、その不親切な値段にも拘らずまた其処に座りたくなる。何しろ眺めが良い。人間観察にはもってこいの場所である。そしてひとりでほっと一息をつきながらカフェをするにもとてもよい場所だと思う。この席の正面に見えるのはpalazzo dei notai (公証人の館)。サン・ペトロニオ教会とは小道を挟んで隣り合うこの館は14世紀前後に建てられ、幾度か修復を繰り返しながらその姿を保ち続けている。この建物、実は初めに左側半分、つまり教会側が作られた。そして半世紀後に右半分が増築されたそうだ。成る程、よく見ると地上階のつくりが違う。そんなことを聞かなければ気がつかない程度の違いだけど。公証人にはあまり縁のない私であるが、そしてそれで良いとも思っているのだが、この建物には何かと縁があり幾度となく足を運んだ。まずは教会に面した場所にある地上階の小さなバールだ。何時の頃からか知人が誰かと共同経営しているので、近くに来たついでに立ち寄る。それから広場や通りからは見えない奥まった場所にあった小さな散髪屋。これも知人がやっていたので散髪をして貰うことはなかったが立ち寄っては年配の散髪師を時々バールに誘った。そんなことも散髪師が年金生活に入ることを決心した数年前を期に店はあっさりとたたまれて、散髪師も店もセットにして過去のことになってしまった。上の階にはcentro di documentazione delle donne といって女性をサポートしてくれる協会が在った。私は決して困っていたわけではないけれど何度かインターネットを無料で使わせて貰った。女性だけに開放されている空間で利用しない手はなかった。あれからもう何年も経つけれど、今も女性に空間を開放しているのだろうか。近いうちに立ち寄ってみることにしよう。それから広場に面した地上階にある老舗の仕立て屋さん。長い間この店がとても気になっていた。この冬のこと、ショーウィンドウを眺めていたら美しいブルーのマフラーが目に入った。紳士向けのものらしかったが、その美しい色や柄は紳士だけにでは勿体無いと思った。早い話が自分にとてもよく似合うと思ったわけだ。中に入って聞いてみるとそれは表地が重みのあるシルク、裏地がさらりとした手触りのウールの二枚合わせのマフラーで店で作っていることが分かった。首に巻いてみると良く似合った。店の人に他の色もあったら見せて欲しいと頼んでみた。すると生地を選べば作ってくれると言う。こんなのがある、あんなのがある、とまるで呉服屋の奥で反物を広げるみたいにして数々のシルク地を広げて見せてくれた。その中から陽だまりのような暖かい橙色を選び出し、そして橙色が映える色のウール地を選んだ。冬の割引を良いことに美しいブルーと暖かい橙色の二枚を購入した。ちょっと太っ腹すぎたかと後悔したが、それらの美しさといったら、暖かさといったら、肌触りのよさといったら! 何処へ行っても褒められた。あまり嬉しかったので近くに来たついでに店に立ち寄って報告したら皆とても嬉しそうだった。そんなこともあって、私には大変身近に感じられる建物である。公証人に用はないが、用が他の色んな所にあるこの建物とはこれからも付き合いが続きそうである。
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by paesi | 2009-04-08 23:46 | ボローニャ旧市街


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